Last Oath





















      「うおぉぉおっはよおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!

      「ぐはっ・・・!!!!








      腹の上に、何かが落ちてきた。


      それがだということに気づくのに、そう時間はかからなかった。(何故ならそれ以外に心当たりがないからだ)

  
      「起きて半兵衛起きて起きて!!!」

      「・・・・・・何・・・・。」

      朝から何故こんなに元気なんだろう。

      人生楽しいだろうなこの子。

      「起きろーーーーーーーーーー!!!!!!!

      「起きてるって・・・・・・・・。」

      だから何。と不機嫌そうに言うと、は上機嫌で笑った。


      「朝の散歩いこ―!日の出見よー!!」

      
      また馬鹿なことを。

      何故わざわざ日の出などを見るために貴重な時間を削らなければならないのだ。

      一人で行けばいい。


      「ねぇってばああ。」

      「・・・・・うるさい。」

      僕は再び布団に潜り込んだ。

      まだ一時間ほどしか寝てないのに、こんなことで起こされてたまるか。

      もう少しで起きようと思っていたところだが、まだあと少し時間はある。

      寝苦しそうにもぞもぞと後ろを向くと、背中には乗ったまま。

      「・・・・・ねぇえ、見ようよぅ。」

      「・・・・・・。」

      「寝ないでよぅ。」

      「・・・・・・部屋に戻れ。」

      「・・・・・・・・。」

      「・・・・・・・・・。」

      は背中に乗って黙り込んでしまった。

      「・・・・・・・早く。」

      「やだーっ」

      だがが大人しく引き下がるわけもなく、僕の上に勢いよく倒れてきた。

      「・・・・、僕は起きてしなくちゃならないことがたくさんあるんだ。その時間までもう少ししかない。」

      「・・・。」

      「でも僕も流石に三日徹夜はきついんだよ。」

      「・・・・半兵衛、三日も寝てないの!?」

      「・・・・。」

      しまった、と僕は口を噤む。

      に言ってしまったら、また無駄なおせっかい(?)を焼かれてしまうではないか。

      「ごめんね半兵衛・・・。」

      「・・・・・・うん。」

      僕の背中に倒れたまま、はぎゅっと抱きついてきた。

      右手を強く握られて、少し驚く。

      「・・・・・。」

      「・・・・・。」

      「・・・・・・。」

      「・・・・・?」

      「・・・・・・・・・・くかー・・・・・・。」





















      ・・・・・・ウソダローン




















      どっかの忍のそんな声が聞こえた気がした。


      「・・・・・、起きたまえ。」

      「・・・・・。」

      駄目だ、爆睡している。

      クソこの馬鹿娘め・・・・!!!

      「・・・はぁ・・・・。」

      仕方なく起き上がってを床に落とそうと試みたが、の腕は僕の腰に巻きついて離れない。

      「、起きろ。」

      の頭を結構本気で叩いてみるが、それでも起きないこの憎たらしい少女。

      どうしてくれるんだ。朝から大切な軍議があるのに。


      

      その大切な軍議まで、あと一時間三十分。

      だがその前に支度をしなければならない。

      普段ならすぐ終わるが、今回は書類をまとめなければならないのだ。






      ヤバイ。








      「、起きろ起きてくれ!」

      「・・・・・んは・・・・ばなな・・・・ひでぴが・・・食べ・・・・・・た・・・・・・・。」

      何の夢を見てるんだ。

      いや今はそんなことはどうでもいい。

      とりあえずを起こさなければ。


      「離れてくれ!;;;」

      無理やりの頭を左手で押さえて引き剥がそうとしたが、やはり離れない。

      腕を解こうをするが、右手は強く握られているし、左手だけではそれはやはり難しい。

      今度は左手で大きく揺すってみる。




      ・・・・・・・・起きない。
      
 
      ・・・・あと、1時間22分。




   
      「!!起きるんだ!」

      ああもうこうしている間にあと1時間21分。

      「っ!!」

      「・・・・・んぁ・・・・?」

      やった起きた!!!

      「早く離れたまえ!」

      「・・・・・・・・んぁー・・・うん・・・・。」

      やった助かった!!!

      これで・・・・。

      「・・・、早く・・・・。」

      「・・・くー・・・・・。」



      ・・・・・・・・あれ?
 
     

      「・・・・・ちょっと。ちょっとちょっと。

      ・・・・冗談はよしてくれないか。

      僕としたことが少し忘れ去られてきた未来のギャグを言ってしまったではないか。

      「・・・・冗談はよしてくれないか・・・・・。」

      色々と策を試すが、何をしてもは離れてくれない。








      あと、1時間18分。







      「時間がない・・・・!!!」

      こうなったらこのまま先に仕度をしてを離すのはそのあとだ!

      僕は早々に寝巻きを脱ぎ捨て、いつもの服装に着替えた。(が邪魔で少し乱れている。)

      片手で着替えた為前が肌蹴たりしてしまっているがそんなことを気にしている暇はない。




      あと、1時間。





      次は今日の軍議に使う書類をまとめなければ。

      「時間だ・・・、時間だけが、僕をこうも駆り立てる・・・・!!

      あーもうこんなことで名ゼリフを言ってしまうなんて。

      屈辱だ。

      「えっとこれとこれと・・・・。」


      ずるずるとを引き摺りながら歩く。

      正直めちゃくちゃ邪魔だ。


      ああ、もう1時間切った。

  
      「あれ?一枚足りない・・・。」

      が邪魔で机の下も覗き込めない。

      仕方なく机を思い切り蹴って机をどかせた。

      「あった・・・。」

      軍議室は近い。

      これなら余裕を持って・・・・・

      あ、待て。その前に・・・・・。






      『・・・・半兵衛、悪いが三成に今日の軍議があることを確認しておいてくれないか。』






      あやつは聞き間違いが激しいからな、という秀吉の声が、嫌に耳に響いた。






      あと、54分。






      三成が今いるのはここより三階下の階だ。

      「・・・・・。」

      僕は残りの書類を引っつかみ、を引き摺りながら部屋を飛び出した。

      階段を下りるとき、ガンガンガンガン!!と後ろでいやな音がしたがまぁいい。

      というかこれでもぐっすり眠っているは異常だと思う。

      全力で走り三成の部屋に飛び込んだ。


      「(゜A゜)!?」

      ガバッと起きて刀を向ける三成。

      相当驚いたのだろう。

      「今日軍議!!!!!

      それだけ言って再び部屋を飛び出す。

      前を向けば、永久に続いているような長い階段。

      自分の腰には、段々悪魔に見えてくる




      「い、命の限りーーー!!!!!!!!





      そう叫びながら、立ち塞がる階段を再び駆け上がる。     

      流石にこれは疲れるな。

      多少息切れしながら、最上階の秀吉の部屋に向かう。

      なんだか今日は走ってばかりだ。


      あと46分。






      「あ゛・・・!!!」



      久作は、軍議室に無事来れるだろうか。

      馬鹿といえども、久作は豊臣にとって強い戦力だ。

      いつもなら放って置くところだが、流石にこの軍議には出てもらわねばならない。

      「久作は自分の方向音痴を自覚しているからもう1時間前には部屋を出ているはずだけれど、恐らく軍議室に辿りつくのは今日の一日の終わり頃・・・。」
      
      ・・・・あったら気晴らしに一発殴ってやる。

      「・・・・・。」

      回れ右。

 



      あと30分。







      再び階段を駆け下りる。


      右か左か上か下かもわからない弟だ。

      軍議室は上にあるのだが下の隅から隅まで探す必要がある。

      まず手始めに一番隅の倉庫から探してみる。

      「いない。」

      廊下を辿り外の鍛錬場を除くがどうやらいないようだ。

      一つ一つ部屋を見て回る。

      中にいた者達がかなり驚いていた。

      苛々してんだよこっち見んな。

      「どこに行ったんだ・・・・。」

      ずるずると先ほどから引き摺っているは、まだ起きない。

      どれだけ寝付きがいいんだろう。

      通り縋る人々が、かなり異様な目でこちらを見ていたので、一睨みすると慌てて頭を下げてきた。

      恐らくあの竹中半兵衛が服を着崩したまま少女を腰に引き摺っているという有り得ない光景を目にしたためであろう。

      「・・・・・・。」

      あの馬鹿どこにいったんだ。

      もしかしたら城の外にでも出たんじゃないだろうか。

      ・・・・・軍議室を探して。







      あと、24分。









      とりあえずこの階にはいないようだ。

      上に行こう。


      「久作―。」


      ずるずる。


      「久作―。」

      
      ずるずる。


      天井にでもくっついていないだろうか。

      というかほんと邪魔。

      「きゅ・・・・」

      「あにうえぇぇええええ」

      「・・・・・・・・・・・。」

      今なんか声が・・・・。

      「たすけてくだされええええええぇ」
      
      恐る恐る外を見る。

      「・・・・何してるんだい。」

      「ぐ、軍議室を探そうと思って木に登ってみたのですが案外高くて降りられな「馬鹿か君は。」・・・・・」

      案外高くてって気づけよ。めちゃくちゃ高いよ。登れたのがすごいよ。

      「こっちに飛び移っておいでよ。」

      「おぉ、そうですね。・・・・って兄上・・・服くらいちゃんと着たらどうですか。子供じゃあるまいし。」

      「その状態の君に言われたくないよ。

      「?腰にぶらさがってるのって・・・・・・ですか・・・・・・・?」

      「うん。邪魔で仕方がないんだ。」
 
      「・・・・・・・・・・は・・・」

      「え?」

      「破廉恥いぃぃいいいいいいいいい!!!!!!!!!!

      キャーと顔を手で覆う久作。(落ちるぞお前。

      ・・・というかこの反応どっかで見たことあるな。

      ああそうだ。あの紅くて煩い奴だ。

      「何をどう思ってそういう感想が出るのかな久作。」

      「だ、だって、そんな服気崩して腰にが抱きついてるなんて・・・///」

      顔赤くすんなよ。いくつだよ。

      乙女かお前は。

      「・・・・ツッコミは疲れる・・・ボケないでくれないかい。設定上僕もボケなんだよ。」

      「も、申し訳ございません・・・。」

      「自分の役割を人に押し付けて人の役割を奪わないでくれたまえ。」

      「申し訳ございません兄上・・・・。」

      片は木に抱きついており、片は少女に抱きつかれながら会話している。(しかも変な会話)


      かなり異様な光景だ。


      「とりあえずもう軍議が・・・・」




      あ。








      あと、3分。










      「バッカ早くこっちにきたまえ!!!!!」

      「ば、馬鹿・・・!?」

      「始まるといっているんだ!軍議が!!!」

      「ちょ、ちょっと待ってくだされ・・・今・・・・」

      「いいから早く飛び移れ!落とすぞ!!!!

      「あ、兄上・・・キャラが違・・・・・;;;」

      ぴょんっと久作が飛び移ってくると同時に、半兵衛は全力で走り出した。

      「兄上待ってくださ・・・」

      「僕がこっちに行っているんだから反対方向に行くな!!!」

      「あ、す、すみません・・・」

      「だから逆!!!!!
      
      なんか久作の方向音痴が悪化しているような気がする。

      あああそうしてる間にあと1分・・・・・!!

    
      絶対に遅れてなるものか。

      


      あと47秒。





      軍議室まであと少し。




      あと40秒。





      廊下を右に曲がって走る。




      あと28秒。




      軍議室は目の前だ!!!!





      ・・・10秒。

      

      「1秒でも遅れるわけには・・!!」





      9。




      「いかない!!!!」




      8。



      「あ、兄上待ってくださっっっ?!?!?!」



      7。



      「?!?!?!?!」




      6。





      「ぅ゛いだっっ!??!?!?」





      5。





      「!?なんで今のぐらいで起きるんだ!?」





      4。





      「と、とにかく離せ!!」






      3。



      


      「ほい。」






      ・・・・・2。







      「間に合っ・・・・・」




      ズザーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!





      ・・・・・・・・・・・・1。


      0。








      「「「・・・・・・・・・。」」」


      騒ぎ声に気づいたのか、軍議室から秀吉が出てきた。

      に躓いたのかずっこけている半兵衛に、秀吉は少し驚いているようだ。

      「半兵衛・・・?どうしたのだ?ボロボロではないか・・・・・。」

      「・・・フッ・・・どうやら時は・・・・・・僕を待ってはくれなかったらしい・・・。

      「・・・・・・・・・???」

      「ああいいんだ気にしないでくれ。」

      もういいんだははは、と乾いた笑みを漏らす半兵衛。


      「邪魔。

      地面に落ちていたを、ガン、と蹴る。(さすがに酷い)

      「ところで秀吉、本当に遅れてすまない・・・・。」

      「い、いや別に遅れたというほど遅れてないではないか・・・・。」

      「いいのさ気を遣ってくれなくても・・・・・僕は負け犬さ・・・・・。」

      一体この人に何があったんだろう。

      半兵衛の話を耳に入れながらも、秀吉はちらちらと身動き一つしないを気にしている。

      
      「というかそれより三成は?」



      その質問に、秀吉は首をかしげた。











      「時間、知らないのではないか?」




























      やっぱり僕は、負け犬だ。(死)
      















































































      なんだこれ・・・。
     
      しかも無駄に長い・・・・。

      次回は少しシリアスかも??